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(4) なによりも十分な睡眠と栄養を

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〔2018/11/1 改訂〕

 入試が近づくにつれて、夜遅くまで起きて勉強しようとする受験生が出てくるものです。少しでも勉強時間を増やしたいと思うのでしょうが、夜遅くまで起きて勉強をするのはダメ!なのです。夜更かし勉強がどれほどよくないのか、その一部を挙げてみましょう。

① 入試前に朝型に変えなければならないのに、それに逆行する。

② 勉強が終わるまで起きていることが増えるのでダラダラと勉強することになり、勉強の時間効率が下がる。

③ 不規則な生活が必ず睡眠不足を招き、日中の勉強(学校・塾)の集中力を著しく削ぐ。また、情緒不安定を誘発しやすくなり、些細なことでキレがちになる。

④ 体力の低下を引き起こして体調を崩しやすくなり、風邪やインフルエンザにかかるリスクが増大する。さらに、風邪を引いたまま勉強を続けることになり、さらなる弊害を誘発する。

⑤ 成長期を迎えるお子様が夜中まで起きていれば成長ホルモンの分泌の異常を誘発しかねず、最悪の場合は身長の伸びにも悪影響を及ぼす可能性が増える。


幸せそうに眠る犬

 私は医者ではありませんから専門的なことはわかりませんが、素人目で見ても夜遅くまで勉強することに何のメリットもないことははっきり言えます。精神的にも肉体的にも疲れが溜まりやすい入試直前のこの時期だからこそ、睡眠時間を充分確保することは体調管理の基本中の基本だと思います。それが、集中力を最大限に高めることにつながるのです。


 お子様は不安だからこそ無理をして勉強時間を増やそうとするのです。そんなときに親までが「そうね、もう少し頑張らないとね」などと言うのは、そんな気持ちがなかったとしても子供の不安を増長させることに繋がるということを忘れないでください。「何を言ってるの? すべては体が資本なのだから、ちゃんと眠りなさい」とどっしりと構えてそう言ってあげてください。起きている時間の中で頑張るというルールを、親が率先して守ることが何よりも大切なのです。

 もしお子様が「どうしても勉強時間を増やしたい」と言うなら「朝早く起きてやりなさい」と言うべきでしょう。夜は日付が変わる前に早めに寝て、睡眠時間をきちんと確保した上で学校に行く前に早起きして受験勉強をすればいいのです。この方法なら生活リズムは朝型に切り替わりますし、睡眠時間もきちんと確保できます。学校へいかなければならないので、限られた時間の中で勉強することになるので、ダラダラ勉強も防げます。寝起きは頭が回りにくいので、起きてすぐに「素読(音読)」,「計算練習」,「漢字練習」などのウォーミングアップの勉強をする習慣も身につきます。まさに“王道の受験勉強”ができるようになるのです。


サクラ

 ここまでは受験生に焦点を当ててきましたが、体調管理に気をつけるのは受験生本人だけではありません。ご家族全員が自分の健康をしっかりと維持することが大切です。

 そのためにお母様ができることの1つとして、季節の食材をふんだんに使って栄養バランスと消化のよいお食事を作ることがあるのではないでしょうか。この時期はなかなか家族全員が揃わないことも多くなりますが、数少ない機会でも美味しい物を“楽しく”いただくことも大事なのではないかと思います。家族みんなから醸し出される精神的な余裕は、単に身体の健康だけでなく強い精神的支柱になる重要な要素であると、私は強く思います。

 健全な精神・身体こそが受験の基本だということを、どうぞお忘れなく!


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