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栓のない浴そうに水を溜める?

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〔2017/03/17 改訂〕

「栓のない浴そうにも水をためることはできるし、やり方さえ工夫をすれば浴そうから水があふれ出すことすらある。」

 これは、私が暗記の勉強法の話をするときに必ず使う例え話です。いったいどうすればそんなことが可能なのでしょう? 読者の方もちょっと考えてみてください。

檜風呂

 答えは、「たくさんの水をどんどん入れ続ければいい。」です。

 もう少し詳しく説明いたしましょう。空の浴そうにバケツで水を入れるとします。 もし水を1杯入れただけで止めてしまえば、入れた水はすぐに出ていってしまいます。 ところが、水がすべて流れ出るまでには少しだけ時間がかかりますから、すべての水が流れ出してなくなる前に次から次へどんどん水を入れ続ければ水は少しずつ溜まっていくというわけです。

 もちろん、浴そうの上までたっぷりと水を溜めるのは簡単ではありません。では、どうずれば浴そうからあふれるほどの水を溜めることができるのでしょうか?

積み上げた古本

 このように話せば、たいていの生徒はすぐに気付いてくれます。

「もっと大きなバケツで水を入れればいい」ということに。中には、「大きなバケツは重いから、水をどんどん入れ続けるには相応の体力が必要だ」とか「自分の体力に見合った大きさまでなら、少しは大きくできるはず」などと答えてくれるのです。

 大きなバケツで休むことなく水を入れ続けていれば、必ず浴そうは水で満たされます。水を勢いよく入れ続けてさえいれば、きっと水は浴そうからあふれ出すことでしょう。


 ここで、“水”を「覚えるべき暗記事項」,“栓のない浴そう”を「自分の頭」と読み替えてみてください。自分の頭の中を暗記事項で満たしたいと思うなら、バケツで大量の水を浴そう入れるように「暗記事項をどんどん覚え続ける努力をすればいい」のです。

 覚えても覚えても忘れてしまうのは、“ちょっとずつしか覚えていない”“一度に覚える量が少なすぎる”からなのです。

 「そんな簡単にいくなら困らない・・・・」という声が聞こえてきそうですね。次回は、この話をもう少し掘り下げていきましょう。

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