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トイレのルールを変えてみる?

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〔2018/12/5 改訂〕

 大きなテストや模試の前になるたびに膨大な暗記を必死になってやらなければならない羽目に陥っている受験生は少なくありません。前もってコツコツとやっておきさえすればそんな苦痛を味わうこともないのですが、そううまくいかない受験生が多くいるのが現状です。前ページの 小分けにせずに覚えようでもお伝えしたように、多くの知識をまとめて覚えることを繰り返していても、どうしても覚えられないことは当然出てきます。そこで今回は、そんなときに使える “とっておきの方法”をお伝えしましょう。

 “吊り広告”というものをご存知だと思います。天井から吊り下げられている広告ですね。電車であれば1両(1編成)がすべて単一の企業で埋め尽くされていることすらありますし、デパートなどの商業施設のエスカレーターだと数種類の広告が順番に吊してあることが多いですね。あれは、同じものを繰り返し見せることによって無意識に頭の中に刷り込むことで、広告としての高い効果を発揮するという仕掛けになっているのです。そこで、同じ手法を理科の暗記にも応用しようというのが、今回のお話の目的です。

ミッキー

 他のものと一緒にやっても、どうしても記憶に残せない・すぐに忘れてしまう知識がある程度の数まで絞られてきたら、それだけをA4の紙に書き出します。このとき、カラーマーカーなどを使って少しだけカラフルにしてみてもいいでしょう(ただし、色を塗る作業=勉強ではないのですから程々にしてください)。それを、ご家庭にあるカラープリンターで何枚かコピーするのです。原本は保管しておいて、コピーしたものを勉強机や部屋の壁やダイニングテーブル横の壁など、お子様が必ず目にするところに“吊り広告”のように何枚も貼っておくのです。このとき、直接壁にテープやピンで留めるのではなく、クリアホルダーに入れるようにすると再利用が可能になります。


 もちろん、ただ貼り出すだけで済むわけではなく、簡単なルール(約束)が1つだけ必要になります。それは「張ってある紙が目についたら、必ず最初から最後まで声を出して読むことにする」というものです。勘の良い読者なら、もう話の落ちはおわかりでしょう。

 そうです。この紙を貼り出すのに“最も効果的な場所”はトイレの中、特に“ドアの内側”というわけです。

『たとえトイレが終わっても、全部読むまで出てきてはいけない。』

 従うルールはたったこれだけです(笑)。トイレのあとというのは、間違いなく人間が最もリラックスした瞬間の1つですね。極めて無防備な状態の頭に、絶妙のタイミングで暗記事項を唱えるわけですから効果はてきめんです。

 ただし、注意しなければならないことが1つあります。それは、「欲ばってはならない」ということです。この方法は、“リラックスした状態の頭に覚えにくいものを入れること”に意味があるのです。張られた紙に書かれたことを唱え始めると同時に、頭は徐々に元の緊張状態へ戻り始めますから、もしドア一面に貼り出したりすれば、すべてを読み終える前にきっと効果は薄れてしまうでしょう。何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」ということですね。

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