head_img_slim

新6年生の受験勉強(2) ~入試までのスケジュールを再確認~

レベル表示:☆☆☆★

〔2019/02/07 改訂〕

 今回は首都圏の入試を例にして、これから1年間のスケジュールを簡単に再確認してみようと思います。「スケジュールなんてとうの昔に頭に入っている」とおっしゃる方も多いと思いますが、来春2月の入試から現在までに遡る形で大まかなスケジュールをたどってみましょう。

【注意事項】入試日程等の重要な情報は、必ず入試要項(あるいは各学校のウェブサイト)で確認してください。お通いの塾などが公開している資料も細心の注意をもって作られているとは思いますが、万が一誤っていたときには取り返しがつきません。お子様(保護者)にとって特に重要な情報は、必ずご自分の責任で一次情報を確認されることを強くおすすめします


・来年2月……東京・神奈川入試

 毎年2月1日が解禁日です。ほとんどの中学校は2月6日までに入試が終わります。


・1月上旬……地方校の首都圏入試

・1月10日……埼玉県入試解禁日  ・1月20日……千葉県入試解禁日

 冬休みの終わり頃に地方校の東京入試(函館ラサール土佐塾佐久長聖長崎日大等)が始まり、それに続く形で10日から埼玉県入試(栄東浦和明の星など)、20日から千葉県入試(渋谷幕張市川など)が始まるので、多くの受験生が冬休み明けから入試戦線に突入することになります。

 1月校は、東京・神奈川の中学校を第一志望校にされている方の多くが、滑り止めだけではなく第一志望校の合否を占う“最後の模試”として受験します。中でも埼玉・栄東、千葉・市川の入試は受験生が数千人にのぼる大学入試に匹敵する大規模な入試です。中でも栄東の東大選抜コースは2月の最難関校入試の前哨戦としてもよく知られています。

 また、12月には海陽学園の特別給費生入試などがありますので、最難関校を目指す男子受験生の中にはこの入試が皮切りとなる方もおられるでしょう。

 いずれにせよ、1月校は進学の如何にかかわらず、ぜひ受験されることをおすすめします。


・11月~12月ごろ……受験校決定のための面談

 ほとんどの塾では、11月~12月上旬ごろまでに各自の受験校を最終的に絞りこむ保護者面談が実施され、塾側が見込むお子様の志望校の合格可能性および併願戦略である“受験パターン”が伝えられます。その際、成績不振を理由にして「第一志望校を変更した方がよい」と告げられることもしばしばあります。その指導の根拠となるのが、秋以降の各種模試の成績とその推移ですから、模試でしっかりした成績が出せるように準備を整えておく必要があるわけです。


・9月以降のスケジュール

 ① 各塾の『公開模試』の開始

 ② 各塾の学校別の模擬試験((かんむり)模試)

 ③ 過去問演習の開始

 首都圏で実施される公開模試には、合不合判定テスト(四谷大塚)・合格判定テスト(日能研)・合格力判定サピックスオープン(SAPIX)・統一合判(首都圏模試)などがあります。いずれの模試も秋以降はほぼ毎月1回のペースで実施されています。どの模試も公開模試(オープン模試)なので自由に受験できますが、開催日が重複している模試もありますから、他塾の模試を受験する際には注意が必要です。また、同じ志望校でも模試ごとに合格可能偏差値は違いますから、異なる模試の偏差値を単純比較することはできません。

 これらの模試とは別に、有名中学については中学校名を冠した“冠模試”が実施されています。冠模試の最大の利点は、出題様式が個々の中学校に酷似していることにあるので、自分の志望校の冠模試はぜひ受けてみましょう。なお、冠模試を受験される際は、その性質上できるだけ受験者数が多い模試を選んでください。受験生が少ない模試は判定が大きくブレるリスクが増大することは言うまでもありません。


・7月末~8月……夏休み(約40日間)

 “受験勉強の天王山”とも言われる貴重な時間です。例えば毎日10時間ずつ勉強するとすれば、夏休みの総学習時間はおよそ400時間にもなります。これは1学期の約90日間、毎日4時間半の勉強を続けたときの総学習時間に相当します


・4月末~5月上旬……ゴールデンウィーク(GW)

 塾によってはGW期間中にさまざまな特別授業を設定されることもあります。第一志望校にもよりますが、本気で中学受験に挑むなら夏休みに家族旅行には行けないでしょう。小学校生活で最後となるGWをどのように使うのかについては、早く決めておく必要があるでしょう

 なお、GWが終われば海の日までの約2か月半は一切祝日がありません。そういう意味でGWは夏休み前の貴重な連休と言えます。ただし見方を変えれば、GWが明ければ夏休み前まで規則正しいリズムで勉強が進められるようになる言うこともできます。


・4月……小学校の新学期のスタート

 春休み(春期講習)が終わると、小学校の1学期が始まります。新6年生としての生活が実質的に始まります。お子様にとっては小学校での環境が変わることなどから、さまざまなプレッシャーを感じる時期でもあります。お子様の生活や学習のリズムが軌道に乗るまでは、お子様の状態をよく観察していく必要がある時期です。

 以上、私なりに要所だけを簡単に挙げてみました。

ページトップに戻る


inserted by FC2 system